「Jimi Hendrix / Band of Gypsys」

ロックのレジェンド、ジミ・ヘンドリックスの中で、私が一番好きなアルバムです。ライブ録音です。
有名な「ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス」グループではなく、「バンド・オブ・ジプシーズ」というグループでの演奏です。
ジミ・ヘンドリックスは、ロックの中でもっとも優れたギタリストに評される事の多い人です。
しかし彼が生前に残したオリジナル・アルバムは曲に凝ったものが多く、ギター演奏で実力を出し切ったものが多くありません。
しかし、このレコードは違いました。彼のギター演奏を堪能することが出来ます。
そのギター演奏は単純に速いとかキレがあるというのではなく、表現が素晴らしいのです。
ひとつの音を弾いてからデリケートにヴィブラートを徐々に深くしてみたり、演奏する音に強弱をつけたり、装飾音を見事に挟んだり、といった具合で、ギターが大変に歌うのです。
そして、曲が単純な歌謡形式ではなく、ロマン派のクラシック音楽のようにドラマ性が高いです。
元々はクラブ・バンドのセッション・ギタリストであった彼は、ロックンロールやポップスの短い時間の曲を勢いよく演奏する事が得意でしたが、このアルバムでもっとも有名な曲は「マシンガン」では、メゾピアノから少ない音数でゆったりと始め10分以上をかけてゆるやかにクライマックスに向かい、最後には狂ったような勢いある演奏へと達します。
ギタリストとしてのジミ・ヘンドリックスの素晴らしさを痛感したアルバムでした。