first good-bye

涼宮ハルヒの憂鬱のドラマCD「サウンドアラウンド」に収録された一作です。ハルヒが作詞作曲したという設定となっており、この曲を通じてSOS団の面々がいつものように大騒ぎをする形になっていくわけですが、ストーリーの本筋とは違う小品的なドラマCDに収録されているのみとあって知名度は決して高くありません。しかし、シビれるベースラインにスカっとアップテンポなギターとドラム、熱度の高いハルヒの歌声と良い要素がうまく相乗されており、実にゴキゲンなナンバーとなっています。

もっとも、本作の意義は歌としていい、というだけでなく、作中のハルヒたちにとってもかなり重要な暗喩になっているというところです。結局「ハルヒ」シリーズは、ハルヒ自身の成長、周囲との協調、評価といった部分が極めて大きなテーマになっているわけですが、作中時系列的に流れることになった三曲、「Godknows…」と「Lostmimusic」、そして本曲の順に並べていきますと、恋愛、失恋、そしてその後といった感じに続いていますが、本曲「first good-bye」はハルヒが自ら作ったものと説明がなされており、つまり本曲中にある失恋からのリスタートも、彼女の中に織り込んでいるということが滲んできます。

失恋のショックや思い人を取られてしまったことを素直に言及しながらもスッキリと立ち去って新しい毎日を始めようとする曲の趣旨は、まさしく人生経験を積んだ成長をイメージさせるものであり、マイナーではあるものの本曲があってはじめて「ハルヒ」で挿入された三曲は「完成」するのだと思います。

カラオケでもとても盛り上がる曲であり、一般には知名度が高くないためアニソン色を出したくない時にもオススメできますね。