強烈な個性を持ったアルバム「LA-PPISCH」

1980年代後半から1990年代前半というのは、最も日本でバンドが出てきた時代ではないか?と思います。いかすバンド天国という番組が人気を博し、インディーバンドが活躍の場を得て、日の目を見るようになった始まりの時代だったとも言えます。

そんな中、私が一番好きだったバンドが、今回ご紹介するLA-PPISCH(レピッシュ)で、その彼らの1stアルバム「LA-PPISCH」です。バンド名の語源はドイツ語で「バカげた」とか「子供じみた」という意味らしいのですが、まさにそのままのイメージのメンバーであり、音であり、バンドでした。誤解されては困るのですが、良い意味でです。それらのちょっとおちゃらけた・ふざけてるような感じを隠れ蓑にしていますが、その実、その裏には音楽への真摯な態度とか、姿勢とか、愛とかそういったものをひしひしと感じる事ができてました。その照れ屋さん独特の感じがバンドの個性として、非常に良かったです。

曲はどれも非常にオリジナリティー満載でした。特にこの1stが最も面白いアルバムで、大好きでした。ハードコアだったり、スカだったり、レゲエ調だったり、ポップだったりなのですが、それらが全部レピッシュの1つのオリジナリティーにまとまっている凄さ。どれも聞いてもレピッシュでしか無いサウンドなのです。それに歌詞がぶっ飛んでいたり、意味不明だったり、はたまた一つのストーリーになっていて聞くものの想像力を掻き立てたりとその歌詞世界は型にはまり切れない、無限を感じさせるものでした。

しかも、演奏も凄く上手かったバンドでした。ベースとドラムの寡黙なリズム隊がかなりのスキルでしっかりリズムをキープしていて、その上でハチャメチャで個性溢れるギターやキーボード、トランペットが踊り狂ってる、そんな感じでした。

これほどの面白くて、個性溢れる、オリジナリティーにとんだアルバムはそうそうありません。長い年月を経ても、未だに私の中の名盤の引き出しに収まっています。